応急処置 アイシング

RICE処置を徹底解説!怪我をしたらまずするべきはライス

RICE処置画像

RICE(ライス)とは、「Rest(休養/休ませる)」「Ice(冷却/冷やす)」「Compression(圧迫)」「Elevation(挙上/心臓より高くあげる)」の4つの頭文字をとった総称のことです。 RICEは、ケガをしたときにまずやるべき応急処置・ケアとして、スポーツ現場では広く受け入れられた処置の1つです。

1つずつ、どのような意味があるのか? なぜ怪我をしてしまったときにこれらを行うべきなのか? 詳しく解説していきます。


>>参考文献はこちら。

What is the Evidence for Rest, Ice, Compression, and Elevation Therapy in the Treatment of Ankle Sprains in Adults?
足首の捻挫をしたときにRICE(Rest/休息, Ice/冷却, Compression/圧迫, Elavation/挙上)をすることの効果を研究したものです。

RICE(ライス)の意味とは?

記事の最初にも説明しましたが、RICE(ライス)とは、怪我をしたとき(=身体のどこかの部位の組織を損傷したとき)にまず行うべき応急処置の頭文字をとったものです。

それぞれ、行う意味を詳しく解説していきます。

1)REST:休息

文字通り、休むことです。

ケガをしたり、運動中にどこかに痛みが出たら、それ以上その筋肉や靭帯などの組織を傷つけないように、運動はストップして休むべきである、ということです。

もう少し専門的なことを言うと「代謝を下げる」ことも休息の目的です。

道で転んで膝を擦りむくと、膝から血が出ますね。それと同じように、ケガをして筋肉や靭帯などが傷つくと、筋肉内の細い血管が切れて、出血します。もちろん筋肉内なので目には見えませんが。

じっとしていても、呼吸はするし、体内では心臓が常に動いているので、代謝は常に行われています。それに加えて、激しい運動をしているときは、呼吸は早くなるし、心臓もガンガン動くし、全身の筋肉を使っているので、その筋肉に酸素や栄養素を運ぶために、血液がビュンビュン体中をかけめぐっています。この状態を「代謝が上がっている」と言います。

そんなときにケガをして筋肉内で出血し、しかもそのまま運動をやめずに続けていると、その傷ついた場所からガンガン出血してしまって、腫れが大きくなってしまいます。 そんな出血や腫れを最小限に抑えるために「Rest = 休むこと」が必要です。運動をストップすれば、呼吸はゆっくりになり、使う筋肉の量も減って、血液も運動中と比べたらゆっくり流れます。つまり「代謝が下がる」のです。

2)ICE:冷やす・アイシング

氷(アイスバッグや氷のう)で冷やすことです。アイシングと呼ばれますね。

筋肉や体の組織は、温度が下がると代謝が下がります。ケガをした部位を氷で冷やすことによって、その部位の温度を下げ、それ以上出血しないように、腫れないようにします。

また、温度を下げることは血管を収縮させます。血管がキュッと縮まることで、ケガをした部位へ血が流れるのを制限して、必要以上の腫れを防ぎます。更に、アイシングをするとその部位が麻痺して(冷えて何も感じなくなる)、痛みが軽くなります。 

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3)COMPRESSION:圧迫

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ケガをした部位を圧迫することで、必要以上に「腫れ」が起きることを防ぎます

何度も言っていますが、ケガをして、筋肉内の血管が切れて出血が始まると、腫れてきます。「腫れ」というのは、ケガをしたら必ず起きる現象なので、腫れが起きること自体は正常で悪いことではありません。

問題になるのは「腫れすぎる」ことです。腫れすぎると、特に損傷していない組織にまで悪影響を及ぼし、ケガが悪化します。腫れを最小限にとどめるために、バンテージや包帯などを使って少しだけキツめに巻いてその部位を圧迫します

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4)ELEVATION=挙上

この記事の一番最初の写真や下の写真のように、ケガした部位を心臓よりも高く上げることです。心臓よりも高く上げることで、重力によって静脈やリンパの戻りを促進し、必要以上に血液が腫れを最小限に抑えます。

 

RICE(ライス)のやり方

「怪我をしたらまずRICE」とタイトルに書きましたが、「RICEをする」というのは、上記した4つを同時にやることを言います。

  • まず運動をやめます(=Rest/休息)
  • 氷をビニール袋や氷のうに入れてアイスパックを作り、それをバンテージや包帯で圧迫をしながらケガをした部位を冷やします(=Ice & Compression/冷却 & 圧迫)
  • ケガをした部位が下半身であれば、布団などの上に足を置いて、心臓よりも高く上げます。手・腕であれば、テーブルなどに手を置いて心臓より上を維持します(=Elevation/挙上)
  • ケガをした直後は、まずRICEを15〜20分やります。その後アイスパックは取り外します。休息・圧迫・挙上は続けます。なぜ冷却だけやめるのかというと、ずっと冷やし続けると凍傷になってしまいますからね。

30〜1時間くらいは休息・圧迫・挙上を続け、再びアイシングを始めます。できるだけこれを繰り返します。ケガをした直後〜72時間(3日間)はRICEをやるといいと言われています。

参考文献では足首の捻挫をしたときのRICEの効果を研究していますが、基本的にどこの体の部位でも、ケガをした、もしくは運動中に痛みが出たときは、RICEをするべきです。

また、この文献では「『足首を捻挫した直後にRICEをすることは効果的である』という結果を得ることはできなかった」という結論でした。これからまたRICEの研究が出てきたら紹介しようと思いますが、この論文ではRICEの効果について証明はされませんでしたが、私の経験から言うと、ケガをした後はRICEをして、そのケガの損傷の程度を最小限に抑えることが大切だと思います。

まとめ

「RICE処置」について解説しました。最近ではこのRICEに「P:Protection(保護)」が加わり、PRICE(プライス)処置と呼ばれることがあります。PRICEに関しての記事も書いたので、ぜひ「怪我の応急処置にはPRICEがベスト|適切な処置で最短の復帰を」も読んでいただけたらと思います。

CHAINON管理人

EXOS8のコピーATSUSHI(山口淳士)。米国公認アスレティックトレーナー(BOC-ATC)。外資系企業内のフィットネスセンターで健康指導・運動指導を行う。その他、ストレッチポール公式ブログでの記事監修や、GAP英語勉強会の講師なども。

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