前回の記事「前十字靭帯(ACL)損傷のリハビリ・予防エクササイズ20選」の中の『バランストレーニング』で、ボスボール(BOSUバランストレーナーとも呼ばれます)を紹介しました。

このボスボールは、私が個人的にとても好きなトレーニングツールで、現在の職場であるフィットネスセンターでのトレーニングでも使っています。

アスレティックトレーナーとしてアメリカで活動していた際は、下半身の怪我をしてしまった選手へのリハビリトレーニングのツールとしてよく使っていました。

今回は、私が個人的におすすめするボスボールを使ったトレーニングを8個紹介します

一般の方へのエクササイズとしてはもちろん、スポーツ選手のリハビリエクササイズとしても、とても効果の高いと考えるものをお伝えします。

ボスボールの「BOSU」の意味

BOSU-meaning

BOSUは「BOth Side Up(もしくはUtilized)」の頭文字をとったもので、「両方のサイドが使える」という意味です。

その名の通り、平面側とドーム側の両面をトレーニングで使うことができます。トレーニングの目的や用途によって使い分けます。

ボスボールを使ったおすすめトレーニング8選

それではここから、私がおすすめするボスボール(BOSUバランストレーナー)を使ったトレーニングを紹介します。

バランス能力を鍛えることはもちろん、ただその上に立つだけではなく、様々な動きを加えることで、簡単に強度をあげることができたり、リハビリのエクササイズとしても使うことができます。

1)ボスボール・ソーラシックエクステンション

まずはボスボールを使った柔軟性トレーニングから。特に1日中デスクワークをやっている会社員の方は、どうしても背中が丸まり、いわゆる「猫背」の状態になってしまいます。そんな状態の逆を作ってあげることで、姿勢の改善などに繋げます。

また、スポーツをする選手たちにとっても、「ソーラシック=胸部」の柔軟性はパフォーマンス向上にとても重要な要素になります。

  1. ボスボールの前に座り、尾てい骨をボスボールにくっつける
  2. 尾てい骨〜腰〜背中〜首〜頭と順番に、すべての部位がボスボールに接するようにして仰向けになる
  3. 腕を横に広げて胸を開き、ゆっくり呼吸する
  4. 余裕があれば、ゆっくり腕を回す(動画0:00〜0:20参照)

動画0:20以降では、体を起こして前屈したりお尻を上げるエクササイズなどをやっていますが、動画開始から0:20秒まででやっていることで私は充分かなと思います。

猫背とは逆の、身体を反った状態でただゆっくり呼吸をしてリラックスするだけでも良いですし、さらに胸部の柔軟性を高めていきたい場合は、ゆっくり腕を回すといいと思います。

2)ボスボール・フォワードランジ

ボスボールを使ってランジを行うだけで、下半身や体を安定させるために様々な筋肉(姿勢維持筋)を使うことになるため、下半身+体幹トレーニングとして有効です。

足関節の捻挫をしてしまった人・選手へのリハビリのエクササイズとしても私はよく使います。

  1. ボスボールから少し離れて立つ
  2. ボスボールの頂点に足を踏み出し、膝を曲げて腰を落としていく
  3. 後ろ脚の膝が床スレスレになるところまで腰を落とす
  4. ボスボールの上にある足でしっかりとボスボールを下に押して、元のポジションに戻る

後ろ脚の膝が床スレスレになった時に、ボスボールの上にある脚のすねが地面と垂直(=90度)になるのが良いフォームだと思います。

もしすねが床と垂直になっていなければ、スタートポジションを少し前、もしくは後ろにして行いましょう。

動きになれてきたら、両手でダンベルを持ったり、肩にバーベルを担ぐと、かなり強度が高くなります。

3)ボスボール・フォワードランジ with ワンハンド・ショルダープレス

BOSU-forward-lunge-press

BOSUフォワードランジができるようになったら、上半身の動きを加えてみましょう。下半身の動きは上の動画と同じですが、その動きに片手のショルダープレスを加えます。

  1. 踏み出す足とは逆側の手でダンベル(上写真で持っているのはケトルベル)を持ち、肩に担ぐ
  2. 足をボスボールに踏み出すと同時に、担いだダンベルを真上に上げる(=上写真の状態)
  3. ダンベルを肩の位置に下ろしながら、踏み出した足でボスボールをしっかり押して、最初のポジションに戻る

4)ボスボール・ラテラルランジ

前後のランジの動きとともに、横の動きも行いましょう。フォワードランジと同じく、足関節捻挫のリハビリ・予防にとても効果的だと思います。

  1. ボスボールから少し離れた位置に立つ
  2. 足を大きく横に踏み出し、ボスボールの頂点のところに足を置き、お尻を後ろに引きながら腰を落とす
  3. ボスボールに乗っていない脚の膝は伸ばす
  4. 胸を張ってまっすぐ前を見る(猫背にならない)
  5. ボスボールに乗せた脚のももが床と平行になるところまで腰を落としたら、しっかりボスボールを足で押して元のポジションに戻る

ボスボールに足を乗せて腰を落として腿が床と平行になるところまで落とした時に、下腿(=膝下)が床と垂直になる位置で行いましょう。垂直にならなければ、スタートのポジションがボスボールから離れすぎか近すぎです。

5)ボスボール・ラテラルランジ to プッシュ

BOSUラテラルランジができるようになったら、こちらも上半身の動きを加えましょう。スポーツをする上で、下半身しか使っていない状況、もしくは上半身しか使っていない状況というのはあまりありません。

トレーニングの時から上半身と下半身を連動させることで、より実践的な動きを鍛えることができますね。

  1. 下半身は上で紹介したBOSUラテラルランジと同じ動き。ケトルベル(もしくはダンベル)を胸の前に持つ
  2. ラテラルランジをすると同時に、ダンベルを胸の前から肘を伸ばして前にプレスする
  3. ボスボールをしっかり下に押してスタートポジションに戻りながら、ダンベルも胸の前に戻す

6)ボスボール・シングルレッグRDL

RDL(ルーマニアン・デッドリフト)」は、普通に行うだけでも、身体後面(特に下半身)を鍛える素晴らしいエクササイズなのですが、それをさらにボスボールの上に乗って行うことで強度を上げて、バランス能力や体幹の力を養います。

  1. 片足でボスボールの上に乗り、膝を軽く曲げる(膝を若干緩める程度)
  2. 逆脚はしっかりと膝を伸ばし、バランスを取っている脚側の股関節を折り曲げて体を前方に倒していく
  3. 頭から上げた足までがまっすぐをキープしながら、身体が床と平行になるところまで倒す
  4. 身体が床と平行になるポジションまできたら1秒止まってバランスをとり、ゆっくり元の位置に戻る

上に持ち上げた脚のつま先が常に地面を向いていることを意識しましょう。「つま先が外側を向いてしまっている=骨盤が開いている」ということになります。

7)ボスボール・マウンテンクライマー

ボスボールを使った、いわゆる体幹トレーニングの1つです。上半身・肩甲帯(=肩甲骨周り)の安定性を鍛える良いエクササイズです。

  1. ボスボールのボード面(硬い面)を上にして、その上に両手を肩幅で置いて、腕立て伏せのポジションになる
  2. 頭から足までを一直線にキープした状態で、片膝ずつ胸に引きつける

慣れてきたら片膝ずつ胸を引きつけるスピードを上げて、走っているような動作で行いましょう。

8)ボスボールバランス+スポーツスキル

こちらはスポーツを行う選手・アスリート向けのトレーニング・リハビリです。ボスボールの上に片足でバランスを取りながら、自分が行うスポーツ種目の簡単なスキルトレーニングを行います。

ただ片足でバランスをとるだけでなく、プラスで何か動きを加えることで、様々な筋肉、神経を刺激することができるとともに、単調になりがちなリハビリを楽しいリハビリにすることができます。

まずはサッカー編から。

次はバレーボール編です。

最後にバスケットボール編です。これは私は選手にやらせたことはないですが、かなり難しそうですね。面白いなーと思ったので紹介します。バスケをやっている人ならできるもんなんですかね?ぜひ挑戦してみてください。

まとめ

ボスボールを使った、私が個人的におすすめするトレーニングを8個紹介しましたが、運動指導者・トレーナーのクリエイティビティでいかようにも使うことができるツールです。少し値段は高いですが、身体の能力を高めてくれるトレーニングツールだと思うので、チームに1個あると、トレーニング・リハビリメニューの幅が広がると思います。

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