お風呂に入ってから(筋肉を温めてから)のストレッチはより効果的!

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「ストレッチ」は、運動をする人、スポーツ選手、トレーナー、コーチ、治療家など、多くの人に色々な目的で使われています。それは、筋肉・体を柔らかくするためであったり、ウォームアップのために、ケガの予防のために、ケガから競技に復帰するためのリハビリで、などなど。

ストレッチに関する研究は本当にたくさんされていますが、いまだに、ストレッチをすることによって、上に挙げたような効果が本当に生まれるのか、というのは、実はしっかり証明されていません。その理由は、ストレッチには様々なバリエーションがあるため。

 

「どれくらいの強さでストレッチしたらいいのか」「どのくらいの長さストレッチすればいいのか」「いつやればいいのか」「1日何回やればいいのか」「ゆっくりストレッチしたほうがいいのか」「反動をつけてやったほうがいいのか」「チューブとかロープなどの道具を使ったほうがいいのか」「誰かにストレッチをしてもらったほうがいいのか」などなど。

ストレッチのやり方にはたくさんの種類があるため、なかなか研究で証明することが難しい、というのが現状です。

 

そんな、様々なストレッチの方法があるなかで、よく一般的に言われるのが「お風呂の後にストレッチをすると、身体がやわらかくなる」というもの。お風呂に入ることによって、筋肉の温度が上がり、血の巡りもよくなり、身体もリラックスするため、ストレッチの効果が上がるのではないか、ということ。

 

しかし果たして、それは本当なのか?筋肉を温めてからストレッチをすることは、ただストレッチをするだけに比べて、より筋肉は柔らかくなるのか?

それを研究したものが、今回の参考論文です。

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>>今回の参考論文はこちらです。

Heat with Stretch アイキャッチ

The effect of heat applied with stretch to increase range of motion: A systematic review」 

ストレッチと温熱療法(超音波/短波治療/ホットパック)を組み合わせることは、ストレッチのみに比べて、筋肉が柔らかくなるかどうかを研究した12の論文の研究結果がまとめられた論文です。


ちょっとだけトレーナー向け。使われた温熱治療の詳細です。

超音波治療は、1MHzもしくは3MHzが使われ、治療時間は5〜7分間。

短波治療は、150W/burst, 800bursts/秒, 400μs burst duration, 800μs interburst interval, を5〜20分間。(短波治療は授業で習って以来使ってないので、よくわかりません。勉強します。笑)

ホットパックは、43〜77℃のものを15〜20分間。トレーナーや治療家の方が選手・患者さんに使用する時の参考になればと思い、のせました。


1つ、ここでお伝えしたいことは、この研究にはホットバス(=お風呂)は含まれていないということ。超音波治療・短波治療・ホットパックの3種類の温熱療法とストレッチの関係を研究した12の論文がまとめられたものなので、厳密に言うと、お風呂とストレッチの関係は研究に含まれていません。ですが、3種類とも今回の研究では「筋肉の温度を上げる」ことを目的に使われた治療器具であり、参考にはなると思います。

 

>>お風呂と疲労回復の関係について記事を書きました。

 

スタティックストレッチ(静的ストレッチ)

ストレッチ1

まず、今回の研究に使われたストレッチの方法はスタティックストレッチ(静的ストレッチ)です。これは、みなさんがストレッチと聞いて想像する、あのストレッチだと思います。ゆっくり息を吐きながら、ゆっくり筋肉を伸ばしていって、ストレッチを感じる場所で30秒くらい維持、みたいな感じ(何秒くらい伸ばしたら一番効果的なのか、何回ストレッチしたらいいのか、などの細かいものについてはまた調べて今度記事にしますね。)

ということで、筋肉を温めた後にストレッチをしたら、ただストレッチするだけよりも、筋肉は柔らかくなったのか!?いよいよ結果発表です。笑

 

ストレッチ直後(ストレッチ1回のみ)

1回のストレッチのみで、筋肉はやわらかくなるのか。結果は柔らかくなるです。特に、ホットパックを使った研究では、筋肉を温めてからストレッチをしたら、ストレッチのみに比べて、だいぶ柔らかくなったという結果が出ています。

ちなみにホットパックというのは、上の写真のようなものです。普段はお湯の中につけられていて、熱くなっています。

毎日ストレッチ(3日以上)

12の研究のうち8つの研究で、1日1〜2回、3日以上ストレッチをやって、筋肉が柔らかくなるかを調べています。結果は柔らかくなるでした。特に、超音波と短波治療とストレッチを組み合わせた研究で、ストレッチのみと比べると大きな変化があった、と報告されています。

 

柔らかくなった筋肉は、どれくらい持続するのか

ストレッチ2

これは、ストレッチした後は、筋肉は一時的に柔らかくなってるだけで、すぐまた元に戻ってしまうのではないか、という考えから、ストレッチをして柔らかくなった筋肉は、どれくらいその柔らかさはストレッチ後もキープされるのか、を調べたもの。調べ方は、「温熱+ストレッチ」か「 ストレッチのみ」を最後にした日の筋肉の柔らかさをまず調べ、そこからストレッチをやめて、数日後(3〜21日後)にもう一度筋肉の柔らかさを調べる、というもの。

 

結果。温熱療法で温めてからストレッチをした人の方が、ただストレッチをしただけの人よりも、筋肉の柔らかさが持続したという結果が出ました。つまり、ただストレッチをするよりも、筋肉を温めてからストレッチをした方が筋肉は柔らかくなるし、その柔らかさもより長く持続する、ということがわかりました。

 

まとめ

この研究では、超音波、短波、ホットパックの3種類の温熱治療器が使われましたが、どれがよりよい、というのは明らかにできなかった、とあります。

この研究にはお風呂が含まれていないのが残念なのですが、僕の経験で言うと、ホットパックとお風呂の効果はほぼ一緒なのかなと感じているので、お風呂で筋肉を温めてからストレッチをしても同じように筋肉は柔らかくなるし、その柔らかさは持続するのではないかなと思っています。

 

以上のことをまとめると、ただやみくもにストレッチをするよりも、ストレッチをする筋肉を温めてからストレッチをしたほうが、より柔らかくなるし、その効果も持続する、ということがわかりました。

この研究で使われた超音波治療や短波治療は、なかなか普段から使うことは難しいですが、ホットパックは、電子レンジでチンすると温かくなるようなものが市販で売っています。お風呂に入ることも、研究にはなかったですが、筋肉を温める効果はあると思います。

身体のかたさがパフォーマンスを制限しているとか、ケガしてからそこの筋肉がかたくなったなと思っている人は、ぜひお風呂から出たあとにストレッチの時間をつくりましょう!

 

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